世界をリードするアメリカのクラフトビール
世界をリードするアメリカのクラフトビール。それは革新的な原料の使用法、醸造の技術、そして醸造家たちの情熱が生み出したビアスタイルです。
クラフトビールにおいて世界の最前線に立つアメリカですが、40年前にはブリュワリーの数は50軒もありませんでした。それまでビール市場を席巻していたのは大量生産によるラガービール。しかし、醸造家たちは新しいビールのスタイルを模索し、醸造プロセスを見直し、クラフトビール革命でビールの世界を変えていったのです。
これによりホームブリューイング(自家醸造)の文化が根付いていたアメリカでマイクロブリュワリーが爆発的に増加することになり、今やその数は8,000軒を上回るほどになりました。そして、それぞれがこだわりを持ち独自のビアスタイルを開発しています。それが、今日の高いクオリティーと多岐にわたるフレーバーを楽しめるアメリカンクラフトビールへと進化を遂げたのです。
では、これほど人々を魅了するほどまでになったクラフトビール革命とは何だったのでしょうか。
それは、1971年米国農務省によって品種開発された「カスケードホップ」が大きな要因となっています。このホップが持つ複雑で果実味豊かな風味は、それまでのビールの常識を覆しました。そして、新しいアイデアと技術から作られるアメリカンクラフトビールは他に類を見ないものとなり、世界中に広がりました。
アメリカンクラフトビールの代表格「アメリカンIPA」、木樽で熟成させる「バレルエイジビール」、クラシックスタイルのビールなどは、アメリカはもとより国境を越えて世界中で愛飲されており、アメリカのブリュワリーはクラフトビールの中心的存在として注目されています。
IPAは全クラフトビール売上げの約1/3を占めるほど人気のビアスタイルですが、近年はアルコール度数を下げたビールや軽い味わいのビールも注目されています。これは、炭酸が強く喉ごしのよい大量生産のラガービールに慣れている人がクラフトビールを飲むきっかけとして軽めのスタイルを好むためで、アメリカンラガーやブロンドエール、ケルシュ、ライトサワーなどスッキリとした爽やかなビールの消費が増えてきています。
また、最近のリサーチ*によると、クラフトビール愛好家の約半数が「いつも」または「よく」何かを食べながらビールを飲むと答えています。そして63%の人が何を食べるかによってビールを選び、88%の人が「少なくとも時々は」食べ物と一緒にビールを楽しんでいると回答しています。
(*Nielsen survey)
確かな品質、安全性、独自のビアスタイル、冒険心と画期的なテクノロジー、それがアメリカンクラフトビール業界のミッションです。世界中のより多くの人に、アメリカンクラフトビールが持つ風味豊かで確かな品質のクラフトビールを味わい楽しんでいただきたいと願っています。